130年以上もの間、世界中で愛され続けてきたOPINELの折りたたみナイフ。それは、単なる道具ではなく、使う人の暮らしに寄り添い、共に時を重ねる「相棒」のような存在でありたいという想いから生まれたものです。
フランス・サヴォワ地方で代々受け継がれてきた職人技と伝統を大切に守りながら、ひとつひとつ丁寧に作り上げた製品を、あなたのもとへお届けします。
OPINELの折りたたみナイフの刃は、「カーボンスチール」と「ステンレススチール」2タイプ。
1890年にジョセフ・オピネルが開発した最初の折りたたみナイフの刃には、カーボンスチールが使用されていました。現在も当時と同じ、炭素含有量0.90%の高品質なハイカーボンスチールを採用し、その伝統を受け継いでいます。OPINEL製品に使用されているカーボンスチールはドイツで製造され、フランスで仕上げを施したのち、最終的にOPINELの工場で加工されて製品化されます。カーボンスチールの最大の魅力は“研ぐことで切れ味を長く保つができる”という優れたメンテナンス性にあります。また、木材や紙、段ボールといった柔らかい素材を切ると、自然と刃先が摩耗し、研ぎ直したような状態になるという特性も持っています。一方で、硬いものを切ると刃が欠けやすくなるため注意が必要です。ステンレススチールと比べて錆びやすいため、湿気の多い場所での保管は避け、使用後は水気をしっかり拭き取り良く乾かしてください。
OPINELでは、ヨーロッパ製のステンレススチールを刃に採用しています。この鋼材は炭素を0.5%、クロムを14.5%を含有しており、優れた耐摩耗性と防錆性を兼ね備えています。硬い素材を切っても刃こぼれや摩耗が起こりにくく、頻繁な研ぎ直しが不要なため、初心者でも扱いやすく人気です。錆びに強く、通常の使用条件下であれば特別なお手入れを必要としないことも、大きな利点のひとつ。ただし、酸や塩分を含む環境(例:塩水、果汁、洗剤など)に長時間さらしたままにすると、腐食の原因となります。ご使用後は洗って水気を拭き取り、しっかりと乾かしてから保管してください。
刃の強度と品質を高めるための熱処理は、重要な工程のひとつです。OPINELでは、刃に2段階の熱処理を施しています。まず行うのが「焼入れ」。800℃以上に加熱した後、急速に冷却することで、刃の硬度を増強します。続いて「焼なまし」と呼ばれる工程へ。こちらは「焼入れ」の時よりも低い温度で再加熱し、ゆっくりと時間をかけて冷却することで、加工性を持たせるための処理です。この2段階のプロセスにより、切れ味と耐久性を両立したバランスのよい刃が完成します。
OPINELの折りたたみナイフの刃は、トルコの伝統的な剣にインスパイアされた「ヤタガン型」を採用。研磨の際は「コンベックスグラインド(ハマグリ刃)」と呼ばれる凸型の形状で仕上げられています。刃先に向かって緩やかなカーブを描く丸みのある刃付けが特徴です。この形状により、切った時に食材などが刃に貼り付きにくく、スムーズな切り心地を実現します。また、刃の厚みがしっかりと残るため、負荷のかかる作業に強く、耐久性にも優れており、アウトドアでも安心してお使いいただけます。
刃先は、鋭すぎると欠けやすく、鈍角すぎると切れ味が落ちてしまいます。そのバランスを追求した結果、OPINELの折りたたみナイフの刃は40度という理想的な切削角度にたどり着きました。ナイフ製造の最終工程にあたる研ぎ作業では、この刃角を正確に保つために、直径1/100mmの精度を持つ砥石を使用。熟練の職人がひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げることで、均一で美しい刃先と、安定した切れ味を実現しています。
OPINELのナイフは、材質ごとに異なる刻印が施されています。カーボンスチール製の刃には「CARBONE」の文字が、ステンレススチール製の刃には、フランス語で「錆びない鋼鉄」を意味する「INOX」の刻印が入っています。また、OPINEL製品のすべての刃は、HRC(ロックウェル硬度)57〜59を目標値として設計。切れ味、強度、耐摩耗性、耐食性といったバランスを重視し、それぞれの素材に合わせて最適な硬度に仕上げています。
天然木材ならではの一点ごとに異なる木目や風合いが魅力。使うたびに手に馴染む感覚と、 時とともに変化する美しさが、所有するよろこびを一層高めます。
木材について
OPINELの木製ハンドルには、刃を格納するための深い溝があるため、成形に適した耐久性の高い木材でなければ適応できません。フランスでは、木目が細かく均質で、機械的強度に優れた「フェヤード」と呼ばれるブナ材が主に採用されています。また、ラグジュアリーシリーズでは、オリーブ、オーク、ウォールナットといった、希少価値の高い天然木が使われることも。カラーハンドルシリーズには、均一に美しく色付けができるよう、白樺やクマシデなどの葉脈が少なく木色の薄い木材が採用されています。木材は呼吸し、湿度の変化に応じて伸縮したり、紫外線の影響を受けて色が変化したりと、時と共に表情を変えています。
同じ品種の木材であっても、木目や節、色合いは個々に異なり、ひとつとして同じものがないことは天然木材の大きな魅力です。 それは、工業製品にはない“自然と共に生きる”感覚を与えてくれるはず。そんなかけがえのない天然資源を未来へ繋げていくために、OPINELでは持続可能な方法で管理された森林から採取された木材のみを使用しています。木材の主な供給元は、フランス東部のジュラ地方。自然を愛し守りながら、一本一本の木に敬意を払い、製品づくりを続けています。
仕上げ加工
OPINELのハンドルは、使用している木材に合わせて「研磨仕上げ」または「ニス塗装仕上げ」のいずれかの方法で仕上げられています。希少価値の高い木材を使用したハンドルには、コットンディスクでワックスを塗布した後、丁寧な「研磨仕上げ」を施すことで、木材本来の質感を引き立てており、その他の木材には、湿気や汚れに対する保護効果が高い「ニス塗装仕上げ」を施しています。基本的には透明なニスを使用していますが、カラーハンドルシリーズでは、水性塗料によるカラーリングの後に透明ニスを塗布し、美しい発色と高い耐久性を両立。カーボンシリーズには、着色ニスを使用した独自の仕上げを施しています。
木製ハンドルのお手入れ
木製ハンドルのお手入れは、20℃程度のぬるま湯で湿らせた清潔な布で拭いた後、すぐに乾拭きしてください。ハンドルを水に浸けることは絶対にお避けください。刃を収納する溝に水が入り込んでしまうと、木材の膨張や歪みが発生し、変形の原因となります。
折りたたみナイフの安全性を支える重要パーツ、ビロブロック®は「刃を開いたときも、閉じたときも、安全にロックできる」OPINELの革新的なロック機構です。
ナイフの安全性を高めるロック機構「ビロブロック®」は、創業者ジョセフ・オピネルの息子であり、OPINELの製品改良に情熱を注いでいたマルセル・オピネルによって1955年に発明されました。従来、刃をハンドルにしっかりと固定するためには、固定口金を使う必要がありましたが、彼は口金を回転させてスライドさせることで、刃を開いた状態でロックできる構造を生み出しました。一見シンプルに思えるこの仕組みも、円錐形状の設計、鋼の強度と弾性のバランス、そして木製ハンドルの微妙なサイズ変化への対応など、多くの課題を乗り越えて初めて実現しました。
その後1990年代には、刃を閉じた状態でもロックできるよう改良が加えられ、安全性がさらに向上。当初は一部モデルのみに搭載されていましたが、2000年以降は折りたたみナイフのほぼすべての製品に標準装備されるようになりました。